“宇宙語”でも話してくれる嬉しさ 発話の力はこうして育つ

こんにちは、英語講師の杉田三恵(すぎたみえ)です。

今日は、レッスン中に子どもの能力に感動した、ある瞬間のことを綴ってみたいと思います。

宇宙語でもOK!まずは声に出してみる

私の教室では、「96の基本英文」を使った練習をしています。
その中に、英文を私のあとに続いて言う、というとてもシンプルなやりとりがあります。

ですが、実はこれ、はじめてのお子さんにとってはなかなか難しいんです。

先日も、入会してまだ数週間の低学年の子が、私の言った文章を一生懸命マネしようとしていました。

でも――うまく言えない。

発音は適当にそれらしき音ではあり、リズムはなんとなくOKな感じ。
それでもその子は、口を大きく動かして、必死に音をだしています。

それが、まるで宇宙語みたいで(笑)
でも私は、本当に感動してしまいました。

一生懸命に先生の英語を真似する男の子

伝わらなくても、伝えようとする心

多くの大人が「間違えたら恥ずかしい」と思って、話すことをためらいます。
でも、その子は違いました。

正しく言えなくても、「なんとかして真似して言ってみよう」と全力を出している。
その姿勢に、心から「すごいね!」と伝えたくなりました。

私は、「今のでOK!よく言えたね!」と満面の笑みで返していました。

少しのヒント、ほんの小さな修正を添えて

もちろん、何でもOKなまま進んでしまっては、正しく話せるようにはなりません。

ですから、私はその後、
「最後の単語だけ、もう一回言ってみようか」
「ここの“you”の部分だけ、一緒に練習しようか」

と、ほんの小さなアドバイスを添えながら、笑顔でやりとりを続けました。

するとその子は、まるで“答え合わせ”をしているように、
「あ、そうか!」という顔をして、またチャレンジしてくれるんです。

気づけば3ヶ月、すらすら言えるように

こうしたやりとりを毎週くり返していると、不思議なことが起きます。

本人も私も、「急にうまくなった!」という感覚はないのですが、
ある日ふと、「あれ?全部言えてるね…!」という瞬間が訪れるのです。

これが、積み重ねの力なんだなあと、毎回実感します。

3ヶ月経った子が自然にリズムよく言えるようになっていたり、
1年続けた子が、完璧に文を言えて、単語を入れ替えて応用までできるようになっていたり。

「英語が話せるようになる」って、派手なジャンプじゃなくて、こういう地道な階段なんだと思います。

先生の英語をスラスラ真似する女の子

間違いを恐れず“出してみる” それは子どもが本来持っている力

「間違えても気にせずに言ってみる」――
それは実は、子どもたちがもともと持っている“言語を習得する力”の一部です。

日本語を覚えたときと同じように、聞こえた音を真似しながら、意味がわからなくてもとにかく声に出していく。
小学校低学年くらいまでは、そうした自然な発話の姿勢がまだしっかり残っている時期です。

この時期までに英語を始めると、「正しく言わなきゃ」と構えることなく、どんどん言葉を口にしてくれる。
それが、英語学習を早く始める大きなメリットのひとつだと思います。

私が育てているというよりも、子ども自身が持っているその力が表に出てくるのを、そっと見守っている――そんな感覚です。

この記事が、あなたやお子さんの英語学習に少しでも役立つヒントになればうれしいです。

お問い合わせ・体験レッスンのご相談はお気軽にどうぞ。

無料体験レッスン・お問い合わせはこちらから

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA